てふてふの飛ぶままに

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zoom RSS 十月九日という、今日この日。

<<   作成日時 : 2007/10/09 20:06   >>

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 ――朝、目が覚めて。
 時計を見ると、六時半。外は湿った空気が、なにかの花の匂いと共に流れている。
 二度寝をすると七時で、私は仕方なく学校へ行く仕度をはじめた。

 行ってきますと言い、自転車をこぎ、いつもの道を走る。


 ――金木犀の香り。


 秋の趣を感じさせる、けれどあまり好きになれない、香り。
 私は湿気とともに、その匂いがどうかなくなってしまいますように、と願った。

 学校に着いても同じ。どこまでも付きまとう金木犀の香り。
 気がつくと、香りはするのに姿は見えない。

 あのかわいらしい金色の花に。
 私は今、呪いをかける。
 どうか早く散ってしまいますように。

 雨がしとしと、と降っている。
 その雨粒は金木犀の香りを打ち消し、ほんの一時の安らぎを与えてくれる。
 すこし風が吹くと香り、気がつくと消えている。

 帰り際、道端に植わっている金木犀の木を見上げた。
 ――ああ、これと同じような木が、今花をつけているのだ。
 その木にはほんの数輪の、ちいさな金色の花がついていた。
 その下を通ると、私の頭が木の枝に触れる。


 気がつかないうちに、金色の花は私の髪飾りとなって。
 私の茶色がかった紙を、金色に染める。


 私は、それを××××××――。


 十月九日という、今日この日。私は呪いをかける。

 どうかその金色の花を、散らしてください、と。

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